小学校の水泳授業が…本格的に実施されるようになった今年、私も3年ぶりに山口・防府の小学校(10校)の授業に出向きました。これは、私が地域スポーツ指導者(水泳)として登録されていることによるものですが、久しぶりに学校水泳の現状を見て大変驚きました!それは、あまりにも泳げない子が多いことです。
考えてみれば3年間殆ど授業ができず、公営を始め遊泳プールはすべて閉鎖。スイミングに通っていない子はプールに入る機会を奪われていたので当然の結果ですよね。
しかし今回「泳ぎ」どころか必死で「顔つけ」の練習をする…NAPで言えば幼児クラスの第一段階「かに級」レベルの6年生の児童を何人も見ました。その子たちから『辛さ』がひしひしと伝わって来て、今後水泳が一生の負い目になるのでは、という懸念を感じました。いつも元気なNAPの子ども達をみているので、本当は「楽しい」はずなのに…と思うばかりでした。
つまるところ、私達が貢献できていないことの現れですね。だからNAPに帰って『市内の子ども達を全員集めるぞ!』とスタッフに発破をかけた今年の水泳指導でした。
不登校児(ひきこもり)が結婚!
さて、不登校児だった次男が社会人となったことを節目に書き始めたコラム『保護者から親へ…子育ての評価とは?』。我が子の成長、そして何より私自身の子育ての『失敗』を振り返りながら、子育ての目標ともいえる「自立」を考えています。
今回は…まずは皆様にご報告です!
この度、不登校第一号である次男が結婚しました!
独身生活を謳歌していた次男
我が家の男子三兄弟の中で、結婚も第一号となった次男ですが、こんな親でも子どもの人生の節目ではあれこれ考えるもので、子どもの結婚式を経験した「親」として感じたことをお伝えしたいと思います。
簡単に経緯をご説明すると、次男は、平成5年生まれ現在30歳。小学校4年の3学期から6年の1学期まで不登校。その後中学・高校は殆ど休まず大学から福岡へ。卒業後は大手系列の住宅メーカーに就職。営業マンとして鹿児島に赴任し現在に至っています。就職してからというもの全く女っ気がなく、大学時代に手に入れた大型バイクがあるのにスポーツカーを購入…と思ったら、今度は自分名義のアパートを建てて財テクに走る等々、一昔前の言葉でいうと「独身貴族」。結婚など、どこ吹く風でした。
そんな次男が「結婚する!」と女性を連れて帰ってきたのが昨年の事。その時点ですでに入籍・結婚式の日取り、新居の購入等これからのことを決めており、結婚の許可を求めるのではなく単なる結果報告。私としては「分かった!」としか言いようがありませんでした。
和やかな結婚式・披露宴
そんな経緯で、めでたく結婚となった訳ですが、結婚に向けてすべて次男(夫婦)主導で進められました。先方への挨拶の段取り、式・披露宴の日程・場所・内容・出席者…勿論資金もすべて自分達で用意し、決めて進めていました。
なので、親としては何もしていないと言っても過言ではなく、強いて言えば先方のご両親に結納等の儀式を行うかどうか問いかけたこと(即座に行わないことに決定!)、そしてこちらの親戚にお願いの電話を入れた程度で、気楽に結婚式当日を迎えることができました。(笑)
挙式・披露宴は鹿児島市内にある老舗のホテルで親戚・仕事関係・友人、約80名の参列、プログラムとしては、ホテルから敷地内にある教会までリムジンカーで移動したくらいで、特に奇抜なセレモニーもなくコンパクトな結婚式でした。印象に残ったのは参列者の約三分の二が職場の同僚を含む友人関係だったことです。
新郎新婦とも小・中・高・大とそれぞれの学歴の友達、会社の同僚、次男においては、転職した元同僚も参列、披露宴を盛り上げる等、終始友達に囲まれ和やかに時が流れていきました。
時代と共に変化する結婚
結婚は人生の節目であることは今も昔も変わりありませんが、その形態は随分変化し多様化していますね。元々結婚とは家と家、つまり血縁の結びつき。まだまだ豊かではない昭和の時代は血縁が重要な役割を担っていたため、仲人をたてて厳粛な儀式として行ってきました。ですが、それもぎりぎり私達世代までのこと。豊かになった現代では個人の結びつき、とりわけ婚姻届けに印鑑を押すだけのことです。あえて言うなら相続権が発生するので、豊富な財産がある家系では重要事項ですが、我が家のように財産と呼ばれるものが見当たらない家系では全く意味をなさないのです。
なので、結婚セレモニーも必要はなく、しかも結婚自体のスタイルも様々なので、セレモニーを行わないカップルの方が多いくらいですね。私も本音を言うと「今の時代、そこまでしなくても…」と思う部分はありました!?
結婚セレモニーは人生に重要?
しかし、親という立場で初めて結婚式を経験して、やはり結婚のセレモニーはお金をかけででも行う意味があるのではないかと感じました。それは多くの人に祝福されるということです。友達に囲まれ祝福される二人を一歩引いた位置から見ていると、これが「幸福」という感覚なのかな…と改めて感じました。
生きるエネルギーは「幸福感」!
これからの時代は、いつ・どこで・どんな苦難に巻き込まれるか分かりません。それを乗り越える能力が個人の資質として問われるのです。それはその個人自身が解決するものであり、誰かに期待するものではありません。なので、その苦難に挑む強い心が必要な時代が到来していると私は感じており、その強い心のエネルギー源が「幸福感」だと思います。
これから、家族として人生を共にするためには、様々な高い壁を越えていかなければなりません。その原動力として、親族、何より友人を中心とする周囲の人々からの祝福がそれを乗り越える『力』となるのではないかと感じた次男の結婚式でした。
まぁ、ここまで友達に祝ってもらったのだから〇〇は許さんぞ!!ってことですね(笑)。
最後に今回の次男の結婚、少々親バカですが、友達に囲まれ幸福感あふれるものでした。これには次男の不登校が関係しているのではないかと思っています。それについては次号にて。
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