モチベーション維持の難しさ

前回まで目標設定をすることが大切だと書いてきました。今回は、目標を達成するためのモチベーションについて書いていこうと思います。

以前にもお伝えしたように三者面談を実施して目標設定をしていくのですが、その達成時期は様々です。短い選手で半年、長い選手で一年以上先になります。設定時は、『達成しよう!』とやる気に溢れていますが、そのためには今まで以上のきつい練習と、「できないかもしれない」という不安に積極的にチャレンジする身体面・精神面の強化が必要です。もちろんコーチからは技術面や目標タイムについて今まで以上の成果が要求されます。

最初はモチベーションも高いので、練習にもしっかり取り組めるのですが、残念ながら徐々にモチベーションは下がっていきます。このモチベーションを維持するには『絶対に目標を達成する!』という強い意思が必要です。もちろんコーチにも。

泳力レベルが高い程、一ヶ月頑張っても0.1秒のタイム更新が出来ないこともあります。この場合は、モチベーションが下がってしまうことがあるので、次に向けてコーチはそのレースをきちんと評価し、具体的に練習内容などを示す必要があります。

昨年から全国ジュニアオリンピック水泳競技会の参加標準記録突破を目標にしてきたYくん。今年6月の競技会で突破出来ました。

今年2月にもチャレンジしましたが0.03秒届かず…。その後、新型コロナウイルスの影響で合計3週間練習ができず、体力が落ちるのを実感し、自信も無くなり、モチベーションも下がってしまいました。その後練習が出来るようになってからは、体力面では徐々に元の状態に戻ってきましたがモチベーションはまだまだ・・・という状態でした。

そこで、標準記録突破のかかる重要な大会の1週間前、『突破できる力は持っているのだから、とにかく25mのスピードを上げることに専念しよう。上がってきたら必ず突破できるから。』と伝え、練習内容を変えたところ本人の頑張りも有り、予定通り本番でみごとに標準記録突破!

今回は、得意なことに専念して成功しましたが、それぞれに合ったモチベーションを上げる方法をコーチは常に考えていなければと思っています。

競泳・泳法主任 河村 浩道

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