プールのものがたり 3才~ スイミ~くらぶ

スイミ~物語り①プールで物語遊びをする理由

目次

子どもの発達に合わせたプールの物語遊び教室

幼児後期(3~4歳)になると、これから自分が行おうとすることについてのイメージを持つことができるようになります。すると頭のなかのイメージを、表現することに大きな喜びを感じるようになります。

その営みが楽しいので、遊びや生活のほとんどの場面で自分なりのやり方をイメージして、空想力を働かせ遊ぶことが増えてきます。

私達は、このような子どもの遊びが将来必要な力をつけるにふさわしい営みであると常々感じています。

 


だから物語遊びを考えました。

教室では、3才~10才までの子どもが群れて物語遊びを楽しんでいます。

イメージ力を使って、本能的に探索行動を試みることができる物語遊びは、好奇心や探求心の旺盛な子どもの心をつかむので、プールでの心と身体の開放に繋がり、存分な発散をすることができます。

 

大切なポイントは指示待ちにしない教室

「教える」スタイルの教育が当たり前になっているとは思いませんが、自分で考えて行動する自主性の発揮をしてほしいと思うならば、イメージ豊かなこの時期にたっぷり遊ぶ必要性を感じます。今の子ども達が、自主的に活動ができる場が、どれほどあるのでしょうか…

拡散的思考や発想力に伴う行動力が将来の強みになると考えれば、この時期の主体的な遊びの場がどうしても必要だと考えてしまいます。

 

楽しい体験をしてほしい

もうひとつは、心から楽しく遊ぶ体験の必要性です。自分のやりたいと思ったことを自分の力で乗り越えていく過程が、遊びの中にギュッと詰まっています。

私達は、自分自身が好きでいられる環境をご家庭以外にも作りたいと思っています。NAPのプールで『喜びや楽しさの原体験』『葛藤して乗り越えていく体験』の一端を担えたらこんなに嬉しい事はありません。

 

スイミ~物語り②絵本「スイミー」のものがたり

どの子もスイミーのように

絵本『スイミー』のお話は、スイミ~くらぶの物語遊びにピッタリのストーリーです。どの子もスイミーです。海を設定したプール活動で泳ぎ、ワカメに見立てた浮き棒につかまり、海の生き物カードを潜って集め冒険ごっこを楽しみます。

 

《スイミーのあらすじ》

大きなマグロがやって来て、兄弟の魚たちを飲み込んでしまいます。逃げられたのはスイミーだけ。
けれど、海の中にはくらげやいせえび、いそぎんちゃくなどいろんな生き物がいます。そんな中見つけた、スイミーにそっくりな小さな赤い魚たち。皆で大きな魚のふりをして泳ごうとスイミーは考えます。みんなで力を合わせ大きな魚を追い出しました。

 

ひとりの力は小さいけれどみんなの力を合わせれば

最後の力を合わせて大きな魚になる場面。どの子もスイミーのように考えます。『マグロが怖いから逃げようかな』『先生にくっついて守ってもらおう』『みんなで集まろう』『大きな魚になろう』

スイミ~くらぶの子ども達は各々考えます。次第に群れながら動き始めます。

 

子ども達が作り出すものがたり

マグロがいたって乗り越えていける。ケンカするほど仲が良い力強い友達がいる。守ってくれるお姉ちゃんもいる。マグロをやっつけに行くやんちゃなお兄ちゃんもいる。毎回違って面白いNAPのスイミ~物語!子ども達が集まれば物語は100通り。今日もまた新たな物語が始まります。

 

 

対応力は経験と体験で身に付くもの

生活の中で、とっさにその場に応じた言動は常に求められます。いつも通りの毎日であれば、同じことのくりかえしなので特別考えなくても体は動いてくれます。問題は、そうでない場合です。

『今どうしたらいいの?』と考える力はもちろん最初から身についていません。親の真似から始まり、子ども達は考えるようになっていきます。口出しし過ぎると考える力を削いでしまうので気をつけたいのです…

スイミ~はその考える力を引き出す内容になっています。絵本の登場人物になりきり、場面に応じてそれぞれが考えて動かなくてはなりません。最初はわからなくても、そこは異年齢集団の特徴を生かし、引き継がれていっています。長くスイミ~に携わっていますが、どの子も自分なりの対応力を身につけて成長を続けてくれています。

スイミ~担当:なかや りえ

 

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