できることの積み重ねで 世界が広がる

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子どもたちの成長が楽しみ

春から夏にかけて、水泳を始める子が多く、たくさんの出会いがあります。また、去年の春に始めて一年経った子もいます。どの子も成長があり、毎週子ども達と会うのが楽しみです。

挑んだその先に

★学童新入会

山下心愛(やましたここあ・小2)

顔をつけるのも嫌だった心愛ちゃん。やってみようと言うとお喋りが始まったり歌を歌ったりして、なかなか練習になりませんでした。

週二回練習に来ていて、私が担当ではない日に「ビート板なしで泳げるようになったよ」と声をかけてきてくれました。練習の日、プールに入ってすぐに別のコーチに「みてみて」と言って泳いでいました。

しかし、1mも泳げず抱きかかえられていました。私は少し離れた所で見ていましたが、心愛ちゃんは気づいておら ず「泳げるようになったよ」と言うので「練習の時、見せてね」と返事をしていました。

滑り台を滑った勢いで深い所を泳ぐ練習で見せてもらおうと思っていたのですが、いざ始まると「怖い」と言って滑ろうとしません。滑り台の先は、深いプールで2m先に赤台が置いてあります。

私は、泳げないだろうなと思いました。心愛ちゃんの不安な気持ちが伝わってきます。最初は滑り台の下で待ち構えプールに落ちないように受け止めました。滑れるようになったら、手を繋いで泳いでみます。その次は、心愛ちゃんの手が届く範囲で見守ります。だんだん先生が傍にいなくてもいいと思えたのでしょう。「もう持たないで、見ていて」と一言。なんと、一人で泳ぐことができました。心愛ちゃんが自信を持った瞬間だったように感じます。

泳ぎ終わって、こちらを振り返った顔つきが別人のようでした。泳げると言ったからには泳ぐ!という、気持ちをみせてくれてありがとう。

ひとりではドキドキ。ふたりならワクワク

★学童新入会

岡田釉那(おかだゆな・小5)

白鷺美咲(しらさぎみさき・小4)

二人とも初日の不安そうな顔がとても印象に残っています。

美咲ちゃんは、練習中に泣き出してしまうほど緊張していました。

釉那ちゃんは、バタ足が全く進まず、困惑したような表情でした。

初級のクラスに高学年の女の子が二人。学校も違いますが、すぐに仲良くなって、楽しそうに練習しています。美咲ちゃんは、初日の様子では想像できないくらい素敵な笑顔で、練習しています。釉那ちゃんは、バタ足が進むようになり、泳ぐ楽しさを感じられるようになってきたと思います。

初級クラスは、低学年の子どもが多いですが、今年は中・高学年での入会が目立ちます。高学年になると自分が泳げないという自覚もあるので、一生懸命練習する子が多いです。しかし、周りを見渡せば自分より小さい子が上手に泳いでいるのが現状です。そこに、一緒に頑張れる友達がいれば、心強いはずです。大人が女子会といって集まるように、子ども達もガールズトークで盛り上がっている様子を見かけます。

泳げるようになることが目的ですが、友達ができるということは、それ以上に価値のあることかもしれま せん。学校も学年も違う、NAPでの友達。いろいろな友達ができることで、広がる世界があると思っています。

小さなきっかけが、とてつもない楽しさに

★幼児から学童へ移行

秋本光輝(あきもとみつき小1)

幼児教室から学童教室に変更した光輝くん。曜日も時間も変わり、今までのお友達とはバラバラになりました。幼児教室でしっかり泳力はついていたので、今まで学童教室にいた小学生に負けないくらい泳げます。しかし、初日は緊張して「全く楽しくなかった」とお母さんから聞きました。少しでもクラスに慣れることが出来ればいいなと思い、お友達とジャンケンをして泳ぐ練習を入れました。最初は、私が声をかけてジャンケンをしていない子同士をくっつけます。次第に、子ども同士で声をかけ合うことが出来るようになります。次の週、緊張が和らいでいるように感じました。

顔見知りになるだけで、余計な緊張をせずクラスに溶け込むことができるのです。光輝くんはお兄ちゃんと一緒に来ていて、プールから上がった後はアイスを食べたり、お兄ちゃんの友達の中に入ったり色々な楽しみを見つけているようです。お母さんも光輝くんのことを気にかけ、励ましてくれる優しいお母さんです。みつきくんの楽しいは、今からどんどん増えていくことでしょう。

できないことができるって、最高だね♪

★中 級

板倉沙英(いたくらさえ・小3)

七級練習中。初級から中級になったばかりの頃は、25mの反復練習がとても辛そうでした。練習ではきつくなったら途中で休憩して良いことにしていて、何回か休憩していました。最近は、徐々に慣れて休まず泳げるようになってきました。きついと思っても休まず毎週頑張っている成果が出ています。背泳ぎの練習では水を飲んでしまうこともありますが、確実にレベルアップしています。少しずつ目標をクリアし、沙英ちゃんがちょっと頑張ったらできそうという所を提案しながらやっています。

どちらかというと大人しい沙英ちゃんですが、ジャンケンで泳ぐ順番を決める時、他の子が水中でジャンケンをするので見えないことがありました。それじゃあ見えないよと言おうかと思っていると「水の中じゃあ見えないよ」と沙英ちゃん。

おぉ!その一言欲しかった!泳ぎ以外でも子どもが成長していく姿が見られることが嬉しく思います。

もちろん、泳ぎの習得が大事ですが、それ以外でもできた事に対して自信をもって欲しいという思いで毎週練習しています。

ジュニア学童担当  藤井 美帆

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