いよいよ夏本番!NAPでもプールが気持ちいい季節になりました。年々暑さも厳しくなり、プライベートで海やプールに行く機会も増えたのではないでしょうか。
前号では、息継ぎなしクロールをお話ししましたが、長く泳ぐために、息継ぎは必要不可欠です。うまくできるかどうかで、水泳の楽しみ方も変わってくるでしょう。
『楽に泳ぐためには・・・』をテーマに、今回も細かくポイントを押さえながら進めていきましょう。
★息 継 ぎ
呼吸の姿勢・タイミングが一番難しいのがクロールです。初心者に多いのが、たくさんの酸素を吸いたいという意識から、顔を上げるタイミングが遅れてしまうことです。また、思いきり頭を起こして呼吸をする人もいます。
首だけを動かして横を向こうとしても、顔は水面から出てきません。体をうまくローリング(ひねり)させて、横向きになったら素早く顔を元に戻しましょう。
次に、クロールの息継ぎに苦戦している方の疑問に答えていきましょう。
Q1.息がうまくできず苦しいです。楽に呼吸するには?
A.水中で呼吸が止まっていませんか?今までの動作(けのび~ノーブレクロール)までは、水中で呼吸が止まっていてもなんとかなりました。しかし、クロールでは息を吐く、吸うの繰り返しができないと息継ぎはできません。ここまでにくる間に、しっかりとボビングジャンプの練習をし、呼吸のタイミングを覚えておきましょう。
※ボビングジャンプとは・・・
潜ってジャンプを繰り返しながら、水中で鼻から息を吐き、陸上で口をあけて息を吸い込む動作です。
注意点は1つ。ただ潜ってジャンプだけになっていませんか?息が止まっていては意味がありません。しっかり水中で吐く・陸上で吸うのタイミングを覚えるための方法として活用してみましょう
ワンポイント①
・息を吸い込む時に水が入る人へ
「パッ」と声に出してみて。
水が飛び散っていくので、入りにくくなりますよ。
Q2.息継ぎで沈むのは?
A1.目線→息継ぎの時に前を見ていませんか?前を見ていると足の位置が下がり沈む原因になります。
A2.手→息継ぎの時、前に伸ばしているはずの手が沈んでいませんか?息継ぎをする時に頭を上げすぎると手が沈みます。これを防ぐためには、息継ぎをする時に頭のてっぺんを上げないよう、首を横にひねるようにします。首だけでは十分に息が吸えないので、体のローリング(ひねり)も同時に使えば楽に息継ぎができますし、体も沈みにくくなります。
ローリングの豆知識
息継ぎの時、胸を大きく開くように体をひねります。
息が楽にできるだけではなく、手も大きく回ります。
Q3.息継ぎをしたら、体がひっくり返ってしまうのは?
A.よくある質問ですね。前に伸ばしている手のひらはどうなっていますか? 体をひねるときに、手を一緒にひね
ってしまうと体が回ってしまいます。手のひらは必ず下!。
体の回転を止めるブレーキになりますから、体がひっくりかえることはありませんよ。
★息継ぎクロールの
練習方法
(A)ローリング練習
クロールは、体の中心を軸にして大きく左右にひねり(ローリング)ながら泳ぎます。これは、肩の位置が水平のままでは抵抗が大きいからです。ローリングすることで水の抵抗を減らし、手を遠くまで伸ばすことができます。
①ロールキック…
体側キックの姿勢で、頭のてっぺんを中心に左右に体をローリングさせながらキックをします。
②片手ストリームラインキック…
ローリングして手を前にしっかり伸ばした状態でキックをします。肩と頬が当たるぐ
らいしっかりと手を前に伸ばします。
ワンポイント!
肩が水面からしっかり出るように、ひねりましょう。
頭は動かないように!
頭のてっぺんが水面ですよ。
③片手クロール(ローリングを意識して)…
②の状態をスタートとし、片手ずつ回しながら泳ぎます。キックを10回程度けったら、反対の手を回してみましょう。
(B)手のかき方練習
クロールの手は、体の中心を入水地点から真っ直ぐに。肘は直角に曲げて。
①片手クロール
(手のかき方を意識して)…
回さない手を前に伸ばして、その手より遠くに入水するように意識します。その入水地点から真っ直ぐ「一」の字のようにかきます。かくときにはしっかりと肘を曲げて体の近くをかきましょう。まずは、陸上で手の動きを確認し、水中で行ってみてください。
ワンポイント!
水をかくときは、おでこ→鼻→あごの位置をまっすぐ通るように!
これができれば、息つぎクロールが楽に泳げるようになるはず!。うまくできない時はビート板などを使って、ぜひ試してみてくださいね。
泳法担当 中村 さゆり
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