抱きしめよう わが子のぜんぶ 著者:佐々木正美(大和出版)

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人生(ライフ)の8つの舞台

NAPのスタッフはエリクソンのライフサイクル論を学びます。

例えば、人生には様々な舞台があり、そこで葛藤しながらもどうにか乗り越えていくことで、心の成長がある…その人生の舞台(成長)は8つのテーマがあるとエリクソンは唱えています。それがライフサイクル論です。

エリクソンが言う8つのテーマは順番に訪れます。満足しなければ次のテーマに移れません。テーマはとばすことができないものだそうです。もし、テーマをとばしてしまったら見せかけの成長になるといいます。

成長は飛ばせない、積み重ねていくものなのでしょう。

自分が出せるところから始まる

今まで、NAPで研修を受け、ライフサイクル論を理解しようと考え続けてきたことが、分かりやすく書かれています。この本を我が子が幼い時に読んでいたら…このような子育てができたら、心に余裕を持って楽に子育てができたことでしょう。

 

『人生は親子の信頼で始まり、感謝で終わる』と記され、幼児期がとても重要であるとのことです。

つらいことや苦しいこともありますが、ほとんどの悩みは人間関係からきます。親や身近な人との受け入れられる経験や、子どものときに群れて遊ぶ親密な経験があると、大人になっても親密を恐れることが少ないそうです。

日本は親密を恐れている人が多く、孤独になる人が多いと言います。やはり乳幼児期~幼少期の人との親密な関わりの中で受け入れられる、自分を出せるということがいかに大切な事なのかを、この本で再認識することができました。

ありのままを受け入れる

子どもが幼い時には気づかなくても、思春期に問題が現れることがあります。その時でも遅くはないので、ありのままを受け入れると良い…ありのままを受け入れるということは自分の自己愛との闘いかもしれないと書かれています。

思い起こせば、我が子にこうであってほしい気持ちは沢山あったと思います。さて、私はその気持ちの押し付けをしていなかっただろうか…自問自答。

自立を求める前に、子どもが気のすむまで十分に依存(甘え)させてあげることが大切とのことです。

子どもの人生また楽しいものに

親は我が子が自立するまで保護する者(保護者)です。子どもが自立する(社会にでる)まで、安心できる保護が必要で、その中で子どもは育っていきます。

理想かもしれませんが、どんな子どもであろうがそのままで良いし、その子がどのような道を行くのか応援しながら、心に寄り添いながら見守りたいものです。自分の人生がどうなるのか楽しみですが、子どもの人生もまた楽しみにできたらどんなに良いでしょう。

子育ては要らぬ心配もして、あれもこれもと心を使ってクタクタになることもありましたが、逆に受け入れるのが楽な時もありました。私の自己愛が邪魔をすることもありながら、よし、もうどうなっても良い…受け入れようという気持ちになったことも度々ありました。今思えば、あれがありのままを受け入れようという気持ちだったような気がします。

子ども初級チーフ  蔵本 信江

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