子どもたちのできたを発見したい
できなかったことができることは楽しいことです。楽しく泳ぎを覚えていくには『できた』という実感が、大切だと考えています。プールではお顔つけや泳ぐことはもちろん、他にも子ども達ができるようになることが多くあります。その中からいくつか紹介したいと思います。
お母さんから離れられた
初めてプールに来る子ども達は、お母さんから離れてプールに来てくれないこともあります。そんな子ども達が『お母さんから離れてプールに入れるようになった。』これだけで子ども達にとって大きい進歩です。
足が届かなくても動けた
プールの底に足が届かない子ども達にやってほしいことがあります。
最初に伝えるのは、プールサイドを持って横向きに移動することです。(カニさんと呼んでいます。)これができれば足のとどかない深い所でも安心です。
足がつかないからバタ足が上手になる
入会してすぐに、アームヘルパーを付けて深い所で浮かぶ練習をします。この深い所に浮かぶのは、子どもによっては難しいことです。浮かぶのなんて簡単だろうと思いがちですが、バランス感覚が必要です。バランス感覚を身につけていないと、思うようにできません。また、リラックスしなければ力が入って沈みがちになります。
最初はコーチの手を持って一緒に浮いてみます。次に、浮き具を持って浮いてみます。浮き具は、良く浮くものから浮力の少ないものに変えたりして試していきます。
『手』や『浮き具』を持たないで、アームヘルパーだけで浮かべるようになれば、バタ足練習です。
バタ足を始めてから更にバランス感覚は必要です。浮かぶことができても、バタ足をするとバランスを崩してしまうことがあります。だから浮かぶときのようにコーチの手をもってバタ足を始めます。
浮くこともバタ足も、『習うよりも慣れろ』だと考えています。自分でやってみて体験を通じてできるようになっていきます。コーチの手は、子ども達の頑張りにそっと添えるだけのものです。子ども達の力を信じています。
プールの底に足がつかない時こそ浮いてバタ足で進むことができる楽しさを十分味わってほしいと思います。
ジャンプができた!
現在、プールの飛び込みが禁止されているところがほとんどですが、NAPでは、小学生上級になると、飛び込み指導を行っています。
幼児さんは、ジャンプ(足から飛び込み)から始めます。ジャンプも少しのジャンプから高いジャンプまでいくつかの段階があります。
ジャンプが楽しくなると最後には『なげてなげて』なんて言う子どももいます。
お友だちがいるから成長できる それならコーチもお友達になろう
子ども達の『できた!』は突然やってきます。仲の良いお友達と一緒に泳いだり競い合ったりしていると、その『できた!』が増えて成長を感じることが多くあります。
例えば『1人で浮かべない子ども』が『1人で泳げるお友達』に手を引っ張ってもらうと頑張って泳いでくれます。潜れない子どもがお友達に『一緒に潜ってみよう』と誘われると潜ろうかなという気持ちになります。
お友達の力はすごい!だからこそ私達はコーチであると同時に、子ども達のお友達でありたいと思っています。
そして、いつも子ども達のそばで『できた!』を発見していきたいと思います。
ジュニア幼児責任者 佐藤 真沙士
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