寒くなると「プールに入りたい!」と思うことも少なくなるかもしれません。しかし、こんな寒い時こそプールで泳ぐことをお薦めします。NAPのプールは、冬でも30~31度の水温を保っています。この水温の効果で、体温調節機能が高まり、風邪に負けない強い体を作ってくれるのです。女性に多い冷え症の改善にも効果抜群なんですよ。
これまで、けのび~クロールまで、基本的な泳ぎを、お話ししてきました。
今号からは、いよいよ中級クラス『背泳ぎ編』です。今回も細かくポイントを押さえながら進めていきましょう。
★正しい姿勢
けのび姿勢と同様、できるだけ細く上に引き上げられるようなイメージで伸びます。
この時に、お腹を突き出し過ぎて体が弓状にならないよう、注意しましょう。アゴは引き過ぎず、上げ過ぎないように。ピンポン玉1個分ぐらいあけるのが目安です。
手先から足先までが一直線になるよう、体の中心に1本の棒が通っているイメージを持ちましょう。
●背浮き けのび姿勢
Q.上向きに浮くのが怖い・・・どうしたらいい?
A.前も見えず、鼻には水が入ったりと、上向きで浮くことは初めての人にとって恐怖心が伴います。最初はコーチに支えてもらったり、ビート板を抱いたりして安心感が持てるよう工夫しましょう。体が沈む主な原因は、力の入り過ぎです。ビート板を力いっぱい握ってしまうと、思うように浮かびません。ビート板はやさしく、お腹に抱えるイメージで・・・。
●ビート板浮き姿勢
↓ビート板で浮かべたら・・・↓
★正しいキック
けのび姿勢と同様、足の親指同士が触れるよう、膝が水面に出ないように、内股で打つようにします。この時に上下の蹴り幅が均等になるようにキックすることが大切です。どちらか一方に偏ったキックになってしまうと、体の軸がぶれる原因となります。足首を柔らかく使って、テンポよく安定したキックを打てるようになることが理想です。
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Q.蹴っても蹴っても、前に進まないのはなぜ?
A.キックのつま先が上に向いていませんか? 膝が水から出ていませんか?
つま先が後ろを向いていないと、足の甲で水をしっかり蹴れません。膝が出ていると腰が沈んでしまい、進むのに妨げになります。
他に考えられるのは、キックの足が開いていませんか?足を開いてキックをすると、蹴った水がまっすぐ後ろに流れません。
キックの時に、両足の親指同士が軽く触れるぐらい閉じてみてください。
●体がまっすぐになり膝の位置が水面○
●膝が水面に出て腰が沈んでいる×
※足首を曲げずに、つま先をしっかり後ろに向けること!
ワンポイント!
水を上に蹴り上げるのは結構力がいる動作です。大きくゆっくりでは足が沈んでいきます。背泳ぎのキックは細かく速くが鉄則!
Q.足首が硬く、うまくキックができない気がする・・・
A.足首のストレッチから始めてみましょう。足首をグルグル回したり、正座の状態からゆっくり膝を持ち上げてみるのもいいでしょう。
足ヒレを履いて、キック練習をするのも効果的です。ただし、足ヒレを履くことで足首に掛かる負担が大きくなりますので、初めのうちは連続して行わず、少しずつ距離を伸ばしていきましょう。
Q.足がだんだん沈んでいくのはなぜ?
A.視線を真っ直ぐ上に向けます。(顎を上げ過ぎたり、引き過ぎると姿勢が崩れる原因になります。)お腹も沈まないよう少し上げるようにしてみましょう。おへそを水面に出すつもりで真っ直ぐな姿勢を保ち、キックをしてみてください。
ワンポイント!
注)お腹を出しすぎると、腰が反り頭が沈んでしまいますよ。頭のてっぺんから足先まではまっすぐに!
背泳ぎマスターには、まず姿勢づくりから始めてみましょう。他の泳法と異なり、進行方向が見えませんが、先を気にし過ぎると頭が動き、目線が定まらないため、体が沈む原因になります。
そのためにあるのが、天井につるされているたくさんの旗!この旗は20mの位置に2箇所ついています。背泳ぎの練習は、この旗を目印に、できるだけまっすぐな姿勢を意識しながら泳いでみて下さい。
次回は背泳ぎの手のかき方・スタートの仕方を中心にお話をしていきたいと思います。意外と勘違いされている手の動かし方・・・?水中でじっくり見てみましょう。
泳法教室担当 中村 さゆり
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