前回のNAP通信では「目標を設定して達成する力」についてでしたが、今回はその目標を達成するためにどうすれば良いのか考えてみたいと思います。
目標達成に向けて、まずは目標設定が第一です。水泳の場合、どの種目(泳法・距離)において、どのレベル設定するかによって、練習量を含むトレーニングの内容がすべて違ってくるからです。
次に、目標を設定したらその達成に必要な改善点や力を考えていかなければなりません。
競泳では、目標がタイム・順位になりますので、その達成に向けて次のような要素を考えていきます。
身体的要素
・筋力向上…主に陸上トレーニングで体幹部を中心とした自分の体重を使った筋力トレーニングを行ってきます。年齢によってはマシンなど利用してウェイトトレーニングも行います。
・柔軟性向上…各関節の可動域を向上させていく必要があります。柔軟性が向上することで怪我防止にもなりますし、自分の体をもっと動かしやすくなります。
泳法技術的要素
・抵抗減少…競泳は抵抗との戦いでもあり、泳ぐスピードが速くなるほど抵抗が大きくなり逆にブレーキがかかってしまいます。
・キック推進力向上…キックで体を安定させて浮かせる効果があります。
精神的要素
・チャレンジ精神…ベストタイムは今までで一番速いタイムを出すことになりますので、レースにおいて積極的に行くことが大切です。その為に日ごろの練習から、やったことのない練習やきつい中でもどんどんチャレンジしてくことが必要です。
ここで書いたことはほんの一部ですが、選手にはそれぞれ個性がありますので、個別に考え練習中はもちろんのこと、レース前での声掛けなども大きく変わってきます。
そして、レースでそのやってきたことを確認する必要があり、レース後には本人と目標に対しての良かったところ・改善点などを話し合い共有して次に生かしていきます。また子どもの場合、目標達成には保護者の方の日頃の送迎や食事など多くの協力が不可欠です。
競泳に限らずに他の分野についても同様です。「目標を達成するためには何をしなければならないか」を常に考え具体化し、確実に実行するエネルギーが目標達成に最も必要です。
競泳部門主任 河村 浩道
コメント