ユーチューバーになりたい!
小学生がなりたい職業の上位に、ユーチューバーがランクインしているそうです。ユーチューバーとは、動画サイト、ユーチューブに動画を投稿し、生計を立てる人のことです。収入元は主に広告料で、視聴件数を多く獲得し、人気の高いユーチューバーは億単位のお金を稼ぐことも可能なようです。
実際、子ども達の口からも、人気ユーチューバーの動画を観た、と聞くことが時々あります。ゲームの攻略法や進め方の実況などをよく見ているようです。ユーチューブへの動画投稿自体は無料ででき、編集などもそれほどお金をかけずにできるので、誰でもユーチューバーになれると思ってしまうのでしょう。
アイドルになる!
一昔前までは、テレビが子ども達の娯楽の主流で、なりたい職業にテレビタレントやアイドルが上位にきていました。ところが、テレビ自体の視聴率が業界全体で下がっており、明らかにユーチューブなどの動画サイトに客をとられている傾向にあります。
動画ならIQアップ?
テレビには、以前から情報が一方通行であり、見過ぎるとIQが下がるなどの弊害が指摘されていました。動画投稿サイトだと、ある程度視聴者が観る物を選択できるので、テレビよりも多少は良いようにも思われますが、でもそれらのサイトも動画が終わるとそれに関連した別の動画が現れることなど考えると、子ども達のIQアップにつながるかどうかは怪しいです。
ある時突然収入激減
ちなみに、ユーチューバーの主な収入源である広告料は、景気などに大きく左右されます。半分、または10分の1になることもあるのだとか。月収が半分になったり、10分の1になったりする職業を子ども達は本当に目指したいのでしょうか?
IT化により消えていく仕事
では、それらの職業を目指すのが荒唐無稽かというと、そうとも言い切れません。いろいろ物議を醸した「働き方改革」も、政府が推し進めていくのは間違いないですし、なにより社会的に求められていきます。逆に、既存の職業の多くがIT化により消えていくとも言われています。既に島津製作所などの先端企業では、ITを活用したデータ解析システムの導入などでこれまでマンパワーで行っていた作業を、コンピューターが行う仕組みを実用化しています。
発想力豊かな大人に…
そう考えると、いろいろな職業の選択肢、特に大人が考えつかないような仕事というものを考え出す力が、子ども達に必要なのかもしれません。そこには、クリエイティブな発想が欠かせないでしょう。そのような発想力はどこで培われるのでしょうか?おそらく、言うことを機械的にこなすだけ、または情報を受け流すだけの生活を送っていては、創造的、独創的な発想が生まれるのは難しいでしょうね。
ジュニア学童教室担当 岸 健一
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