前号まで、ディズニーキッズダンスオーディションや平川まつりなど地域のイベント参加での子ども達の様子や成長をお伝えしてきましたが、今号では、何故、スイミングクラブでキッズダンスを始めたのか、その理由や当時の状況と写真で現在の教室の様子をお伝えしたいと思います。
きっかけ
NAPのキッズダンス教室は平成21年4月にスタートしました。モニター教室から始まって9年。第一期生の女の子は現在大学2年生です。
スタートしたきっかけは、自分自身ダンスをしていたこと、幼児、児童の体操教室の講師をしていたのだけれど、NAPに来てからは、成人の方にかかわるばかりの仕事となってしまい、自分のこれまでの経験を生かして、子ども達にかかわれないか、水泳とは違った楽しさを提供できないか、と思い始めたからです。
ジムの片隅で7名でスタート!
最初は参加人数7名のモニター教室としてスタート。今の様にスタジオがある訳ではなく、成人会員の方々が使われているマシンジムの真ん中のスペースを使っていました。当然、広いスペースがある訳ではなく、少人数で何とか運動できる程度でのスタートでした。
周囲にはトレーニングマシンがあり、走り回る事も出来ず、ウォーミングアップで思いっきり体を動かしたい時は、近くの公園へ出かけました。(それはそれで楽しかったりして・・)
平成25年の夏にスタジオが完成してから、やっと広い場所で思いっきり体を動かすことができるようになりました。
体力アップのお手伝い
現在のキッズダンス教室では、自分自身の経験を通して、子ども達の運動能力が向上するように、柔軟体操、マット運動、縄跳び、トランポリンなどを使ってウォーミングアップにしっかりと時間をかけています。
また、体育の苦手な種目や、逆立ちなど、子どもたちの運動能力の中でのウィークポイントを少しでも改善し、自信を持ってもらえるようにとちょっとしたアドバイスもしています。
ダンスで得た物
自分自身がダンスを始めたのは、社会人になってからです。学生時代にはダンスではなく、球技を主にしていました。それはそれで楽しかったのですが、ダンスを始めるようになってから、『体で何かを表現することの楽しさ』を覚えたのです。
また、仲間たちとコンテストにでて地区大会から全国大会へと進んで行くようになると、また違った楽しさを感じるようになりました。例えば、グループの連帯感やステージに立つ緊張感、仲間と共に勝ち取った達成感とその反対の挫折感などです。
これらの感覚を味わうことで、日常生活とはまた違った世界観を感じることができるようになりました。
すると、自分に自信が持て、負けたくないという闘争心や、きつい練習も投げ出さないねばり強さ、目標に向かってあきらめない心などを得ることができたように思います。
「好き」を「得意」に
モニター教室から始まったダンス教室。最初の頃は簡単なステップ・動きを中心に作品を作り上げていました。しかし、今は期待も込めて、ちょっと難しいかな?無理かな?と思う様な振り付けもあえて入れてみています。
最初からできないとあきらめるのではなく、チャレンジすることで、「できた!」という感覚を味わってもらいたいからです。さらに、この「できた!」の積み重ねが何事にも「きれない心」を育ててくれると思っているからです。
私自身、ダンスを習い始めた頃は、どちらかというと劣等生でした。しかし、あきらめず、チャレンジすることで一歩ずつ成長し、最終的にはソロを任せられるまでに、上達することができました。「好き」だし、「負けたくない」と言う気持ちがその原動力になったと思っています。そのやる気はその後の大学受験や資格取得試験の時などにも役立っていると思います。
「これだけは誰にも負けない!」という自信を持つことで有能感を得ることができ、気持ちが前向きになっていくのだと考えています。ダンスに限らず、何でもそうだと思いますが、子どもも大人も、何か好きなことに熱中したり、夢中になっていると、気持ちが前向きになります。そして、物事に挑戦しようという気持ちが生まれます。
ダンス教室の子ども達には、ただダンスを踊るだけでなく、ダンスを通じて『好き』なことを『得意』に変え、これからの人生をいきいきとたくましく生きていく人に育って欲しいと願っています。
キッズダンス担当 石光 裕見子
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