『群れて遊ぶ』スイミ~さん 異年齢の群れ遊びで人生の学びを体験
人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ(ロバート・フルガム著)
この本をご存知ですか?
言葉通り、幼児期は遊びの中から多くの知恵を習得します。社会にでれば異年齢の中で生きなければなりません。実は、幼児期の豊かな群れ遊びの中で、仲良く生きる知恵がいっぱい詰まっています。
将来、子ども達が社会に出た時の強みを、幼児期の異年齢の群れ遊びを通じて、いっぱい詰め込んでいてほしいなと思います。
『違いがある群れ』だから面白い
スイミ~は、プールで『物語遊び』をする教室です。さらに、大きな特徴として『異年齢の集団』であるということが挙げられます。
現在、年少さんから小2までの、幅の広い年齢層のお子さんが来てくれています。
もちろん、体格も泳力も違います。しかし、いつも接している私達からすると、『違いがある群れ』だから面白いのだと思っています。
『群れ』という利点
では、どうして群れることがいいのか?を考えてみます。
①集団心理
前述のように、物語遊びが主軸の教室ですから、子ども達は自分の気持ちで動くことが多いです。
スイミ~の物語遊び『桃太郎』で鬼退治に行く場面のことです。
鬼役のコーチの登場に多くの子は怖がります。でも、ひとり突撃すればつられてどんどん行ってしまいます。(スイミ~3年目になると先頭で…)まさに、集団の力です。
そうなってしまうと、みんなについていくタイミングを逃し、ひとりでいる子の方が、鬼に狙われます。勇気を出して、怖くても行かざるを得ない状況にはなりますよね。
物語遊びの異年齢集団で、生きた知恵を体得していきます。
②心のデトックス(=わるいところをあえて出す)
ターゲットをコーチ(受け手の覚悟は万全です)にして、いわゆる『わるいこと』もプールの中でわざと仕掛けることがあります。
目的はストレスの発散です。
例えば、『やめて!』と言っているのに水をかけるのを止めないとか、大きな声で文句を言うなど…そもそも、水は心を開放的にしてくれますから、普段よりは気持ちが大きくなるのですが、どうしても開放しきれないお子さんが時々います。
そんな時、みんなでやるんだから…という空気感を出してあげると『やんちゃ・おてんば』の芽がにょきにょき出てきます。
その『やんちゃ・おてんば』の芽を抑えてしまうと、他所で出てくる可能性があるので、プールでは存分に出させてあげたいというのが、私たちの願いでもあります。
『やんちゃ・おてんば』は、ひとりでも出せる子はどんどん出してもらいます。
苦手な子は『なかま』を利用して、自分なりにだす方法を見い出し、存分に発揮し、スッキリした顔で終わることが理想です。
一緒にやんちゃ・おてんばできるのは仲間です。なので、スイミ~は『仲間づくり』の練習ができるのです。
③まねぶ(学ぶ+真似る)と あこがれ
子ども達は赤ちゃんの時から、真似をして成長してきました。最初はお母さんの真似、それから自分に関わる周りの人達を観察し、真似をして学んできています。
スイミ~の異年齢集団のいいところはここにあります。子ども達は、我々コーチや一緒に入っている年上の子を見て、泳ぎ方・遊び方を学んでいるのです。
なので、私たちは、説明することよりもまず『やって見せて』『一緒に楽しむ』ことがとても大事だと思っています。
それがさらには、あこがれの存在として目標にしてもらえれば、自然に意欲も湧いてくるのではないかと思っています。
一緒に遊んでいるだけと思われがちなのですが、『真剣に遊ぶ』ことを身をもって、体当たりで示していることを、ご理解いただけると嬉しく思います。
スイミ~くらぶ責任者 中谷 理絵
NAPのホームページから
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