「甘え」というと、自分の日頃の態度を思い返してしまうのですが、今回は子どもと接する中での「甘え」について考えてみました。
私は、小学 1~2年生のクラスを担当しています。毎週元気な顔を見せてくれる子どもたち、笑顔で楽しそうにしている子どもたちにいつも元気をもらっています。
準備運動の時は
「投げて~!」
「潜って
カメさんやって~!!」
と飛びついてきてくれます。
抱きついてくる、「抱きつき」は、初めは好意を持たれているのかな?楽しんでくれてるのかな?と感じていました。
小学生低学年といっても、発達の段階は子どもによって違いますから、甘え上手な子や恥ずかしがりの子と、いろいろです。抱きついてくる子のその思いもそれぞれ違うと思います。「一人ひとりの気持ちを考えて対応したい」というのが私の目標ですが、どの子にも共通して思うのは、カリキュラムの楽しさを提供することです。
社内研修でも「抱きつき」は、楽しくないことの表現であると教えられました。「抱きつく楽しさ」よりも、「泳ぐこと」の楽しさを提供することが大切になってきます。
カリキュラムを考えるのも、子どもたちの気持ちや思いを反映させ、楽しんでもらえるように考えてつくるようになりましたが…
「え~!めんどくさいもん!」
いつも通り準備運動が終わると、練習に入っていきます。
「今日は最初にビート板を使ってバタ足8回頑張ろうね!」と伝えると、
ある女の子が
「え~!
4回でいいじゃん!!」
周りの子どももつられるように
「4回にしようよ~!」
もちろん、8回泳ぐことにも意味があり、子どもがバタ足の力をつけて自分の級の泳ぎが上達するために考えたメニューです。
楽しさが足りないのかと考え、次の週はバタ足をリレーにしてみました。
その週はとても意欲的に決められた回数以上に泳いでくれました。
それから3週間して、同じようにリレーをしましたが、
今度は
「1回だけでいいでしょ?」と言ってきました。
この前と何が違うのかな?疲れてるから、甘えがでてしまったのかな?
要因はいろいろあったと思います。でも、いつもなら頑張れる子も甘えがでてしまい、回数を減らしてと言ってくることが少し増えてきたように思います。
指導する側は、その子どもの「甘え」と立ち向かっていかねばなりません。「甘え」を力で抑えるのは簡単ですが、それでは子どもの「楽しさ」を損なってしまいますし、なにより水泳を辞めてしまっては意味がありません。
子どもが甘える行為は悪いことではありませんし、私も自分に甘いところもあります。子どもの甘えを子どもたちの意見としてとらえ、うまく付き合っていきたいと思います。
ジュニア学童スタッフ 白井 真生