「ゆとり」って子どもの教育に使われることが多かったですけど・・・、子育て奮闘中のママ達を見ていると、私はあの頃ゆとりがなかったな、と思い起こしました。
当時子育てで、子ども関係のお付き合いが増えたり、子どもの欲求や病気、泣きわめいたり、おねだり、遊んであげなきゃ、ケンカもするし、心が落ち着かなくて、することもいっぱい…なんだか自分の思い通りに行かなくて、「ゆとり」がない感じがしたものです。
仕事を始めれば、お付き合いも増え、子どもの習い事の送り迎えも・・子どもが大きくなったらなったで、また「ゆとり」がない気がしています。
でも今の私が昔にタイムスリップして子育てし直したら、心に「ゆとり」があって、すごく楽しめるだろうなと思うのです。
精神医学からの観点ですが納得した話があります。ご紹介します。
価値には、表にある価値と裏の価値との2つ。裏にある価値が表にある価値を越えていると「ゆとり」があるそうです。つまり、裏の価値が高いほど見通すことのできる心の落ち着きが「ゆとり」になるようです。
それは、「気持ちのゆとり」みたいなもので、隠れているものなのですね。多くの時間があっても、そこに心の余裕がなければ「ゆとり」ではないのかもしれません。いろいろな経験を通して葛藤するなかで「ゆとり」は生まれるものなのかもしれません。
子どもが小さかった頃の新米ママの私は、色々と悩みながら考えながら次第に裏にある価値が大きくなったのかなと思いました。
今の私もまた「ゆとり」がない感じですが、子どもの成長に伴い、私の内面も一緒に大きくなっているような…そんな気がします。
少し前に言われた「ゆとり教育」。「ゆとり」というのは、時間だけの問題ではなかったのかもしれません。
自分が時間をどう使うか、授業ばかりではなく何の勉強が必要かを自分で考えて自主的な勉強をしてみる。目標のためにその時間は何をするか、そんなふうに自分を高めるために時間を使ったら、本当の意味での「ゆとり」になったのかもしれません。
本を読むのが好きです。こんなことを考えるのも本のおかげ。私は、「ゆとり」を求めて読んでいるのかも・・・
ふとそんな事も考えました。
子ども初級チーフ 藏本 信江