前号(2024.6月号)


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人と仲良くできない・・・?

ちょうど次男が生まれるタイミングで新しく造成された新興住宅地にマイホームなるものを手に入れた。入居してみると周囲は同世代の家族が殆ど。当然子どもも同世代であることから、宅地販売が進むにつれ子育てコミュニティーが広がっていった。
入居当時長男は2歳。近所に同じ年の男の子がいる家族があり、母親同士が意気投合。毎日のように売却前の隣接地で子どもを遊ばせていた。いわゆる『公園デビュー』ならずの『空き地デビュー』であった(不法侵入だったかも😅)
その様子をみていると子ども達は同じ場所には居るもののお互い勝手なことをしているだけで一緒に遊ぶという場面は殆どない。それどころか、時にしておもちゃの取り合いを始める始末。なので、一緒に遊べるようにと車の玩具に一緒に乗せたり、ボールを使って遊ばせようと色々仕掛けたが、それこそ「イヤ!」を連発し全く上手くいかなかったことを記憶している。
そんな長男を見て『コミュニケーション能力が育たないのでは?』と不安になり『早く保育園に預けてトレーニングすべきか…』などとあれこれ悩んだものだった。しかし、今振り返ると『親バカ』というより『バカな親』の典型であった。
なぜなら・・・2歳児の行動を大人の価値観で捉え、自分自身の不安解消のために他者に預け『教育』しようと考えていたからである。
心の成長からすると、通常2歳~4歳は基本的には他者とのコミュニケーションに入る前段階であり、一人で思い思いに遊ぶ行動が主らしい。その視点からすると当時の長男達の『一人遊び』は正常な成長であり、言わば『当たり前』の行動である。
更には、この『一人遊び』の段階は『自分の事は自分でできる』=自律の感覚を掴むと共に、他者への依存から『一人になれる』心へと移行する重要な段階とのこと。その心の感覚を十分に獲得すると、他者との関係が上手くいかない場合が発生しても、いざとなったら一人に戻ることができる…つまり集団を恐れない心の基盤が形成され、⾃らコミュニケーション能⼒を培う段階に⼊っていけるようになる気がする。
昨今、学校や職場を始めとする様々な集団に馴染めず孤立する若者が増えていると聞くが、早くから集団能力を要求され『一人遊び』による様々な心の獲得が不十分だったことが要因であるように思えてならない。まさに『三つ子の魂百まで』である。
不登校によりこの『一人遊び』をやり直した⻑男‧次男の就職も含めたその後の進路、そして現在の交友関係を見ていてつくづく思う今日この頃である。