今回のイベントは留学生との国際交流によるコミュニケーション円滑化と洞窟探検による好奇心の活性化、低学年を支え高学年の自覚を感じる事を目的としています。
①カルスト台地からパワーをもらおう
そうし君より美祢ばかり…。とご指摘があった通り、元気ッズの春イベントは3月マラソン、4月秋吉散策、6月も美祢にて水泳大会と続いております。マラソンにおいては初めての参加なので距離や小学生参加を考慮し、年間イベントから出場しやすい大会としてエントリー致しました。6月も同じく大会デビューを考慮しての事で美祢を集中的に選んでいるわけではありません。4月の秋吉は独特のカルスト台地に生息する野草をガイドさんに案内していただきたく選びました。
長者が森でお会いしたガイドさんは偶然にもNAP田邊コーチのお友達。お陰様でスペシャルコースをご案内していただきました。
②思っていたより…。
雲一つない青の空にウキウキが止まらない元気ッズ。
本日の引率は私中村、マラソン講習のNAP松本コーチ、短距離走講習のNAP中谷コーチ、一緒にプール入水している田邊コーチ、看護師の保護者ボランティア“とわママ”にオーストラリアからの留学生アンソニー先生。日本語が堪能なアンソニー先生。喉の調子が良くなかったにも関わらず、たくさんお話してくれました。
元気ッズ一行は地獄台方面に向かい歩きます。『秋吉のへそ』と呼ばれる世界最短の川に到着。きれいな湧水が出てきて10m程度でまた地下へ浸み込んでいく不思議な川を目の当たりにし、湧水を飲む子が続出。『冷たい~。』『美味しい!』
ここまではハイキング気分で景色を眺め、ぜんまいやわらびを採りながら和やかに進んで行きました。気になる事がたくさん目につく元気ッズ。寄り道しながら立ち止まりながら進みます。道以外に逸れる事も多々ありましたがあみちゃんが目配り、気配りしてくれ低学年が道を逸れないようにお姉さんとしての優しさを見せてくれました。
③余裕無し。
『頑張り坂と呼ばれる道がありますよ。』ガイドさんにはルートをお任せしておりました。ルートを選ばせていただいた元気ッズ。『行ってみる!』即答ゆえ、行くことに決定。見上げた道はほぼ垂直…。見える頂上は空と一緒。私は途中よりアキレス腱に痛みを感じながら息荒く登っておりました。『そんなえらい?』…荷物を持ってもらえば良かった…。
さすがに山頂は眼下に広大なカルスト台地が広がっておりました。景色を楽しむ余裕?もちろん、楽しみました。息は上がりましたが。
帰りの下り坂の方が危険なのですが、慎重にそして楽しみながら駐車場へ向かいます。途中疲れたまさはる君をおんぶするけいしん君の姿が!自分も疲れているでしょうに。背負われたまさはる君は嬉しいのとちょっと恥ずかしかった様子。一回してもらったら回復したのか元気に歩き出しました。
④やっとお弁当の時間
展望台に行ってゆっくりお弁当を食べる予定にしておりましたが、トレッキング?登山?に時間がかかり直接景清洞へ。入口付近の木陰でランチタイムです。お弁当を食べながらも元気ッズは様々な注意力を発揮。蟻と戦いながらお昼ご飯やおやつを食べました。満腹になったところで冒険のスタート‼
⑤洞窟探検スタート
ガイドの永井さんと合流し、準備万端の元気ッズ。いざ、洞窟へ進みます。もしかしたら、低学年は暗闇を怖がるかもしれない…。と覚悟をしていましたが何の問題もなくスタート。ガイドさんの解説に耳を傾けます。平景清が隠れていた、景清洞。歴史は古く洞窟内には雨乞いの痕跡があちこち残っています。天気予報が無かった時代に五穀豊穣の願いを神に託した昔の人々。オーストラリアから留学しているアンソニー先生も興味深々。珊瑚の化石や輝く鉱山物を見ながら暗闇や溜まった冷たい雨水に負けず進みます。長靴を履いて挑んだ元気ッズ。雨のため増水していたので靴下の替えを用意してもらったものの、びっしょり。長靴内は水でたぷたぷです。『靴下の替えがいるならズボンもやろ~‼言ってよ(怒)』とお叱りを受けながらも(;Д;)皆で進みます。元気ッズの皆さん、良い勉強になりましたね。次回は通達がなくても着替えの用意をしてくれそうですね。大人を当てにしない、素敵な自立心の発揮です。
⑥想定内ですが。
バッシャーン!ゆきひろ君が冷たい地下水に尻もちを!ご本人も驚かれたご様子ですが周りもびっくり!上がる心配の声。割と平気そうなゆきひろ君。足に水が浸かったと涙ぽろぽろのたくとくん。折り返し地点で皆に心配をかけました。ヘルメットをぶつけた後よろめいて冷水に浸かった”とわママ”。とわ君心配の第一声は『携帯大丈夫?』心配する所が違いますよ~。『おニュウだから。』ママも携帯も無事で何よりです。
案の定、事件がいっぱい発生。皆冷たい思いをした中、松本コーチは長距離走る事で鍛えた足腰の強さとバランス力で一滴も長靴に入れていませんでした。お見事です。濡れないように慎重に石の上に足を乗せるのですが、グラつく石も多く、皆の安全の為、伝言が始まりました。『これ、動くよ。』『後ろに伝えて。』『気をつけて。』それぞれハプニングはありましたが持ち前の心の強さを見せてくれました。洞窟を出て、自分の濡れた衣類よりバスのシートを心配してくれたゆきひろ君。悩んでいましたが持って来た雨合羽をお尻の下に敷き帰路につきました。私が慌ただしい間に創意工夫してくれたゆきひろ君。『もう、やっといたよ~。』頼りになります。私の指示なしでも的確です。
スイミングで獲得したバランス力の発揮を意外な場面で使った元気ッズ。怪我に至らず無事探検を終える事ができました。
⑦アンソニー先生と過ごして
運動が好きなアンソニー先生。身体もガッチリ筋肉質でいらっしゃいます。『マッスルってあだなつけられました~。』とトレッキング中にお話してくれました。国際交流初日としてはマズマズのスタートです。子ども達なりに『カモン』『オーマイガー』『ワカリマセン』『ハロー』『イエローチーム』と国際交流の雰囲気を出してくれました。喉の調子が悪いアンソニー先生。活動中は笑顔で子ども達の様子を見守っておられました。トレッキングや洞窟探検においてはコミュニケーションよりも自分の事で精一杯だった元気ッズ。行きや帰りのバスの後方からは笑い声が絶えませんでした。私には内緒の話…教えて欲しいな…。
⑧生きた国際交流への願い
英語を学んでいる子ども達もいますが、元気ッズは『使える力』に注目し、力を注いでいます。元気ッズにおいては英語の基礎を学ぶというより“話しかける度胸”“自分から壁を作らない”“知らない事に怯まない”実践力を育む取組の1つとし推し進めてきました。脱・島国スピリッツ初日の今回に関しては無理に英語ではなくとも相手への尊敬を忘れずに会話が出来たら十分だと思っております。『28歳なんてー。』と教えてくれる子がいましたので、バスの中でのコミュニケーションが嬉しかったのかな、と推察しております。『英語』と一言に言えどプレゼン出来る説得力であったり、メール連絡出来る文章力であったり、日常に困らない雑談力であったり、必要な力によって学ぶこと、時間をかける事は違います。英語に限らず社会人となれば適材適所得意な事に力を使えた方が望ましい。得意を自分なりに武器として把握していると尚素晴らしい。山口大学は今後留学生の引き受けを1000人まで増員するそうです。山口市においても国際化がどれほど進むか私には想像つきませんが、言葉が通じなくとも『この人と仕事をしたい』と思っていただける人間力は国内外問わず、ずっと必要な気がします。段階は徐々に進め、元気ッズでは英語を教える事は出来なくとも、『伝えたい』表現力や『わかり合いたい』共感力、人間力は確実に伸ばせます。その為に慣れ親しんだメンバーとの群れ遊び(※リーダー不在の中でもルールを決め社会に向けた能力の準備)であり、専門知識や技術の習得であります。英語ってスポーツに似ていませんか?話をしたい、旅行に行きたい、手紙を書きたい等の目的から、では何が必要か?を課題として見つけ出す。習得の為に分割して考え、練習を取り組む。元気ッズにも目的の為の行動を増やして欲しいと願っております。…まずは私から英会話での語彙力を増やしたいです。
元気ッズ 責任者 中村めぐみ
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