目的 タイムの速さを競う競泳の専門性を知り、体験する
美術館で芸術に触れる事で感性を磨く
①6月カリキュラムテーマは「青は藍より出でて藍より青し」
テーマの意味は【教えを受けた者が教えた人よりも優(すぐ)れること。弟子の方が師匠よりも優れること】です。私をすぐに追い越せとばかりに練習に取組んできました。
12月より高校総体400m個人メドレー日本一位の森永コーチにお願いし、貴重な時間を集中して過ごしてきた元気ッズ。今までのカリキュラムは“速さ”にこだわる機会をあえて作らず、思うまま水を楽しんできました。一緒にプール活動する中で、競技やレジャーのご紹介をし、それに通じる世界大会を目指した技術や知識もある事を伝えてきました。
競泳もその一つとして深さを知ってもらう機会を今回のイベントであえて企画し、今月は集大成です。結果よりも耐えきった、乗り切った子ども達の成長を垣間見たいと思っておりました。
元気ッズにおいて『群れ遊び』(※リーダー不在の中でも自分達でルールを決め実行に移していく。)を重要視しています。その群れの中で競争心や有能感・・人並みの能力があるという感覚・・を得て成長に至るのです。今回は“タイム”と“順位”という目に見えた優劣がつく中、どのような反応を示してくれるか大変興味がありました。
②速さにこだわる為に
今まで海や川で十分な泳力と体力をつけてきた元気ッズ。プールという枠や壁が無く自由に伸び伸び活動してきました。今まで知らなかった競泳のルールに基づき“泳法違反”にならない為に自分の泳ぐスタイルを見直す機会ともなりました。知らなかった、出来なかった事を次々とクリアしていく元気ッズ。それでも半年では時間が足りず、スタートが怖かったり、細部まで行き届かなかったりしましたが大会当日を迎える事になりました。大会に出場はしないけれど応援にきてくれたさきちゃん、まさとくん。独特な緊張感に気付いた様子。でも元気ッズメンバーと合流すると安堵したようでおやつタイムとなりました。今日はこういう大会、プール会場もあるという事を知ってもらえる良い機会となりました。
③強化チームと一緒に
大会当日は緊張の為でしょう、注意事項が全く耳に残らない元気ッズ。美祢のプールはナップより深く硬質な水の土地柄なのでアップをした時かなり身体が動きにくかった様子。それでも懸命にメニューに取り組みます。スタート練習時は『痛い…。』ですよね、私も以前大会に出た時感じました。アップを終えお腹が空いた皆。ご家族が用意されたもの、好きなお菓子を食べながら談笑。消化のいい物を…。身体が冷えないように…。伝えはしましたが全くお構いなしでした。初出場なので変に緊張するよりいいか、と自由にしてもらいましたが。『ゆうまはいつ泳ぐ?』と15分おきに確認にきたゆうまくん。思わず笑ってしまいました。出番まで待ち遠しいのでしょうね。元気ッズでは一番早く出番が回ってくる背泳ぎに出場ですから。あんなに緊張していたけれど一位が取れて良かったです。得意という自覚があるだけあってクロールより早いゆうまくん。大会新記録おめでとうございます‼今後も得意を伸ばしましょう。昼からは25m自由形。先に低学年からスタートです。
2組目たかあきくん、たくとくん、ゆうまくんの出番です。一生懸命水をかき一位がとれて嬉しそうなたくとくん。2位のたかあきくんも大健闘です。レースの順位だけではなく、5,6年生の年齢区分の中でも25m自由形も1、2位のお二人でした。とわくんは平泳ぎで出場しました。もちろん、1位。皆さん、おめでとうございます。去年から大幅にタイムを縮めてきた元気ッズ。カメラ越しではありますが皆さんの泳ぎを見て、こんなに速く泳げたこと、緊張を振り払い最後のタッチまで頑張ったことを嬉しく感じました。
④レースお疲れ様…疲れていない!
『まだ泳ぎたい!』…サブプールで少しだけ、という条件に嬉しそうな出場メンバー。レース前に申し出て2回目のアップ、レースが終わってからもガンガン泳いでいました。悔しかったのか、時間があるからなのか?泳ぐことに関しては大好きな元気ッズ。これが大事だと思っています。自分の意志を伝えられる自主性。物足りない、満足していない、もっと出来る、有能感の発揮です。時間やとわくんの出場時間を気にしながら水と戯れました。
⑤皆でジブリ展へ
芸術って、正解が無いですよね。皆が鑑賞して自分の好みで良い、好き、欲しいに繋がるのです。この感性を私は大切にしています。同じものを見たり聞いたりする中でそれぞれ解釈が異なる。これは他者と想像する事が違う、ということです。元気ッズは『スイミー』(※絵本を読みプールで再現する教室)から学年や成長と共に移行するお子さんが多いのですが、この発達段階に則したナップの育児支援はかなり重要です。『なっぴ~』『スイミー』で鍛えた想像力を元気ッズにおいて実行へ移し、社会のミニチュアを知り、経験を積むのですから。私が芸術に触れる一番の理由は感性と言う名の想像力を鍛える事に尽きます。作品より『この意味は?』と考える。違う感性に触れるという芸術の根っこは言葉ではなく何が伝えたかったの?を追求する、それが本物に触れる理由であり価値と思いイベントに組み込みました。
⑥元気ッズが大事にしている物
今回のレイアウト展という本物に触れ、見たけれど『で?だから?』と終わるのではなく、1人の脳内イメージから大人が職業としてチームで取り組んだモノがあるという事。レイアウトの本物を知り、見ることで情熱の先に何億という興行収入の数字がでるまでの道のりがあるという事。知っている完成された作品に感動した事を思い出しもう一度観たいと思う事。それぞれの思いを胸に、いつかこんな事があったと何かに繋げていけるように願っています。野外活動、自然体験、社会のミニチュア体験もすればするほどお子さん達に様々な感情や思考をもたらします。知識と合わせた経験が知恵になる、それがお金や時間にかえる事のできない『教育』だと信じ小学生に一人でも多く体験していただきたいです。
元気ッズ 責任者 中村めぐみ
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