野外・水中活動体験教室 ~ 元気ッズクラブ10月カリキュラムイベント報告

ナップ宿泊&秋吉台カルストウォーク

目次

 10キロメートルのコースを歩く、そのねらいとは

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今回元気ッズメンバーは、国内でも有数の景勝地、秋吉台のカルスト台地を歩く「秋吉台カルストウォーク」への参加です。「5キロコース」「10キロコース」「17キロコース」の3つがあり、元気ッズメンバーが参加したのは「10キロコース」です。1年生や2年生の子もいたのですが、全員で同じコースにチャレンジしました!やや高めのハードルだったかもしれませんが、あえて子ども達に「少しがんばれば必ず達成できる」目標を提示し、低学年に対しては「やればできるんだ」という確かな実感を、そして高学年に対しては自分が歩ききることはもちろん、9月のイベントでも培ったリーダーシップをもってほしかったのです。理由としましては、低学年の多くはまだ元気ッズに入って半年~1年程度ですので、これから様々なイベント(スケートやもちつきなど予定)をする上で、できることをどんどん増やしてほしいからです。高学年はそれに加えてできない子の手助け、または自分ができないときは助けを求める、そんな心を養ってほしかったからです。

ナップ宿泊

 

今回は、早朝から秋吉台に行くために前日からナップ館内に泊まりました。もともとは別の場所の宿泊を予定していたのですが、慣れ親しんだナップでゆっくり休み、翌日の鋭気を養うという意味で貴重な体験となると思い、企画しました。夕食は手巻き寿司です。自分の手でオリジナルの手巻き寿司が作れるため、ねらい通り個性溢れる「作品」ができあがりました。のりばかり食べる子、ご飯をやたらと多くのせて太巻きみたいにする子など。自分で作った手巻き寿司は自分で食べる、という鉄則をみんな守ってくれました!

 

そして夜にはナイトプールを楽しみました。開始は21時すぎ。成人会員さんが帰った後なので、プールを独占できました!夜のプールは初めて!という子も多く、子ども達の自由な発想による活動は、コーチもあらたな授業ネタの参考になるぐらいでした。例えば、マットの上に赤台を置いてバランスをとる、などは頭の固くなった大人ではすぐには考えつかないものでした。今回、約半数のメンバーがナップで泊まるのが初めての体験でした。

 

日頃は泳ぐ目的で来るナップ。昼と夜とでは様子が違います。特に宿泊イベント自体が初めてだった小学2年生のまさと君にとっては不安も大きかったようでした。しかし、いつもと変わらないメンバーと楽しく時間を過ごしている内に不安な様子もほとんど見せず、プール活動も、そしてみんなで雑魚寝するような寝る時間も問題なく過ごせました。いつもと変わらないメンバーといろいろな体験をできるのが元気ッズの良さなのです。結局、やや夜更かしをしてしまいましたが、翌日早く起きなければなりませんので11時をすぎるころには静かに眠りに就きました。

 

あいにくの小雨、でも予定通りスタート!

 

明日晴れるかな?とみんな心配でした。当日は晴れ間も見えましたが、天気予報は「晴れときどき曇り」。秋吉台カルストウォークは小雨決行だったので、レインコートや折りたたみ傘を準備して、意気揚々とスタートしました。

 

現地では数百人の参加者がスタートの合図を待っています。ナップからは元気ッズの他に、成人チームも参加していました。中には80歳のナップ会員さんも「10キロコース」に参加していました!子ども達も負けていられませんね。

 

さて、元気ッズチームは3つの班に分かれ、それぞれのペースでスタートしました。最初は大勢の参加者がずらっと列になって歩いて行きます。

①仲良く楽しくコースを満喫した赤チーム

 

赤チームは男女混合のチームです。学年幅も1年生から6年生、さらに、あみちゃんやそうし君の60歳以上のおばあさまも参加されました。孫達の様子を間近でご覧になろうととても頑張られました。歩くときはやや遅れて見守るだけのようでしたが、休憩ポイントで「よくがんばってるね~」と声をかけると子ども達はやはり嬉しそうでした。まさにみんなで励まし合いいたわりあいながら、チームワーク良く歩ききることが試されました。

 

10キロメートルは、小さい子にとっては長く険しい距離です。年長の子には、自分が歩ききるだけでなくペースの遅い子に歩幅を合わせるなどの配慮も育んでいってもらいたいと思っていますので、赤チームは実に貴重な体験ができたと思います。このチームには小学1年生のさきちゃんもいて、最初は黄色(低学年)チームに入ってもらおうと思っていました。ところが、前日の泊まりで他の女の子メンバーとの親密度がアップしたさきちゃんは、自分から「赤チームに入る」と意思表示をしてくれたのです。ペースが速い赤チームに入ることへの不安をおしきって言ってくれたので、その意思を尊重しました。10キロずっと高学年のあみちゃんやあゆなちゃんもさきちゃんに気を配ってくれました。

 

その結果、3チームの中で、赤チームは一番安定した歩きをしていました。秋吉台の自然を一番満喫しながら歩ききることができました!

②大健闘!オレンジチーム

 

オレンジチームは小学2年生から4年生までの男子チームでした。このオレンジチームが、実にテンポの速い良い歩きを行い、なんと「10キロコース」全体で5位の成績に入った子がいるなど、大健闘ともいえる活躍だったのです。

 

活躍の原動力は、もちろん全員のがんばりなのですが、元気ッズ新加入の小学4年生のけいしん君の貢献が大きかったです。けいしん君は今回が初のイベント参加。にも関わらず、他のメンバーをぐいぐい引っ張るような歩きをしてくれたのです。オレンジチームはけいしん君以外の3人は昨年から仲良しでいつも一緒にいるのですが、スタート時からけいしん君も一緒に加わって遊んでいましたし、スタート後も仲間を背中で引っ張るような歩きに他のみんなも共鳴してペースが上がったのでしょう。元気ッズの新しいリーダー候補誕生、といえそうです。

③あきらめず歩ききった黄色チーム

 

低学年中心の黄色チーム。最初は元気が良かったのですが、次第に重い荷物や延々と続く道に「疲れた」を連発する場面もありました。体力が回復すると一気にかけだして、また疲れ、のくりかえし・・・。そういう経験をくりかえしながら、一定のペースで歩くことが大事だと学ぶのでしょうね。

 

1年生のゆうま君とまさはる君にはお母様がボランティア(事前募集)として同行してくださいました。コーチがいくらがんばっても、やはりお母様にはかないません。子ども達が「疲れた、もう歩けん」と言い始めると、コーチも「さっきまであんなに元気だったでしょ」と呼びかけるなどあの手この手でやる気を出させようとするのですが、母親からの簡単な一声とともに背中をぽんと押すようなジェスチャーだけでたちまち子どもがやる気を回復する、ということもあり、やはり小学1年生や2年生にとってはお母さんの存在は大きいのだな、とあらためて感じました。結果として誰も挫折せずに最後まで歩き切れたことは、大きな自信につながったでしょう。

さらなるステップへ

 

現在の元気ッズメンバーは、16人中半分の8人が今年(2016年)に加入してくれました。しかし、半年の間プール活動や今回のイベントのようなアウトドア活動を行う中で、身体面はもちろん精神面でも成長しました。それは、カルストウォークの10キロメートルの道のりを挫折することなく元気よく歩ききった精神力、さらには一人ではなく一緒に歩く仲間がいるからこそがんばれるし、目標達成の喜びをわかちあえる、そんなことを学び取ってくれたように思いました。

 

低学年はどちらかというと自分が楽しんで歩いている感じでしたが、発達段階的に今はそれで良いと思います。ただ、過去の元気ッズ活動でもそうであったように、高学年のメンバーに世話をしてもらいながら、数年後には自分達が新しく入ってきた年少の子ども達の世話をしたり、励ましたりできるようになっていくことを期待しながら見守りたいと思います。

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