1日目:胸躍る出発と初めての「無人島」
2025年8月17日(日)、快晴の空の下、スポーツクラブナップに集まった子どもたちの表情は、期待と少しの緊張が浮かんでいました。それもそのはず、今回は船に乗って無人島(厳密には民家がありますが)へのキャンプという未知の体験だからです。小学生12名、中学生4名、高校生2名、そして引率スタッフ3名――合計21名の冒険者たちは、元気よく出発し麻里布港に向かいます。
港に到着すると、目の前に広がる海の青さに歓声が上がり、14時50分発の船に乗り込む頃には「無人島ってどんなところ?」「魚が泳いでいるの見えるかな?」と子どもたちの会話は止まりません。短い船旅の中にもワクワクが止まらない様子。
馬島に到着すると、早速魚を発見して「いた!大きいの」などとはしゃぎますが、まずは荷物をリヤカーに積み、15分ほど歩いてキャンプ場へ。友達同士で協力し、励まし合う姿も見られ、早くもチームワークが芽生えていきました。
キャンプ場に着くと、スタッフの方から島でのルールや注意点の説明を受け、「みんなで安全に楽しく過ごそう」という約束を全員で再確認。その後はテント設営。レンタルのテントだったので、普段のナップのテントとは違いましたが、スタッフの方の指導もあり「ここを持ってて」「こっちは引っ張るよ」と協力し合い、5張りのテントが無事完成!
設営のあとは島内探検へ。明日遊ぶ予定の海水浴場や、少し離れた「はねしま」にも足を運びます。この日は満潮で渡れませんでしたが、「明日こそ!」と再挑戦を誓いながらキャンプ場へ戻りました。
夜のアウトドアクッキングとお楽しみの花火♪
夕暮れが近づくと、炊事場でアウトドアクッキングがスタート。アルミホイルに野菜や魚を包む「ちゃんちゃん焼き」は、それぞれがオリジナルに具を包み、できあがるまで何度も確認に来ます。はんごうで炊いたご飯、バーベキューのウインナーやエビとともに、薄暗くなった芝生で仲間と談笑しながら「自分達で作ったご飯はやっぱり最高!」と、食べてくれました。
食後は片付けとシャワータイムを済ませ、夜のお楽しみの花火タイム!一人10本以上の花火があったのですが、夜空に向かって次々と色鮮やかな火花が咲き乱れ、あっという間になくなります。元気に歓声を上げる子もいれば、静かに線香花火の灯を見つめる子も。それぞれの「花火の夜」を満喫しながら、島の夜はゆっくりと更けていきました。
テントの中でも楽しい会話の声が聞こえていましたが、やがて自然の静寂に包まれて、穏やかな眠りにつきました。
2日目:自然とふれあい、最後まで全力で遊ぶ
朝7時の起床時間よりもほとんどの子が早めに目を覚まし、みんな一斉に「はねしま」へ。 干潮のタイミングを見計らい、昨日は通れなかった道も潮が引いて渡れるようになっていました。カニや貝殻、青く光るシーグラス探しに夢中の子どもたち。うれしそうに「見て!大きな貝見つけた!」と宝物を見せ合う姿が微笑ましかったです。
朝ごはんはそうめん。自分で薬味をのせ、冷たい麺をつるりとすする朝は、夏の島ならではの爽やかな時間でした。
テントの片付けの後は、いよいよお待ちかねの海水浴!自然そのままの透明度の高い海に歓声をあげながら駆け込む子や、シュノーケルで魚を観察する子、網やバケツを手に魚を追いかける子――思い思いの楽しみ方で、波間に夢中になる姿がそこかしこに見られました。
昼食は、各自が具材を選んで作るオリジナルサンドイッチ。「これ、めっちゃおいしい!」「卵つぶしたのが絶品」など、思い思いのサンドイッチをほおばりながら、仲間との距離もより一層近づいたようでした。
午後は、海で泳ぐ子、荷物の整理を手伝う子、おみやげを選ぶ子、芝生でフリスビーをする子など、自由な時間をめいっぱい満喫。
帰りの時間が近づくと、急いで荷物をまとめてリヤカーで港へと移動。14時35分発の船に無事乗り込み、帰路に就きました。帰りの船内では、疲れてうとうとする子どももいれば、最後までおしゃべりと笑顔が絶えない子もおり、それぞれが心いっぱいに夏の冒険を楽しみ切った様子でした。
おわりに――子どもたちの「やってみたい!」が未来につながる
今回の無人島キャンプでは、普段の生活では味わえない自然の中での体験を通して、子どもたちが協力し、挑戦し、そして思い切り楽しむ姿がたくさん見られました。自分の役割や仲間への思いやりを学び、時には困難を乗り越える過程で、新しい「できた!」の瞬間も数多く生まれました。年長者が年少者にいろいろ教えながら、学んだことを今度はさらに次の世代へと伝承していく、そんな関係ができてきたのが、何よりの成果です。
この貴重な経験が、子どもたちの心にずっと残る思い出となり、次の「やってみたい!」や未来への自信につながっていくことを願っています。今後も、安心・安全な自然体験を大切にしながら、一人ひとりの挑戦と成長を応援していきます。
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