挑戦は希望の始まり! 国営備北丘陵公園

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リレーマラソン初参加!

9月24日(日)、広島県庄原市の国営備北丘陵公園にて、【フルマラソンの距離を2~10人が公園1周2kmの距離を襷で繋ぐ】という大会に出場してきました。今回、NAPチームは9人で襷をつなぎました。

チーム名は「きららNAP山口カークス」! カークスは広島カープと福岡ホークスを合わせたネーミングです。当大会に初参加のメンバーは5人で、うち4人は、3年前までは普段走ることなど全くなかったという方々です。人と人とのひょんな出会い・繋がりから、この場に至られたというのは、経験のあるメンバーも同じです。

スタート前はドキドキする!どうしよう!と不安そうだった初参加のメンバー。非日常の緊張感は、案外良い刺激になったはず。途中からは、充実した清々しい表情に変わり、眩しかったです。今の最大限の力を出し切られたからなのでしょうね。 今回の参加者は40代~60代のメンバーで、まだまだランナーとして進化中。これからも挑戦は続きます。リレーマラソンの結果は?というと少し余裕を持って時間内に無事ゴールできました。

 

将棋士加藤一二三さんの言葉

挑戦と言えば、先日、カーラジオから流れてきた加藤一二三さんの「どんなことでもいいから、何かに挑戦してみると、必ず希望が見えてくるんですよ」という言葉に一瞬で魅了されました。

加藤さんは、プロ将棋士引退後、テレビ業界に引っ張りだこです。 「将棋士の時は自分の手法を同じように繰り返すだけで勝ち進んでいたところがあったけど、テレビの場合は、いつも状況が違っていろんな対処法があるので、毎回が挑戦です。うまくいくかいかないかなんて関係ないんですよ。挑戦しないことには希望は見えませんからね。おかげで今はとても楽しいです」というようなことをおっしゃっていました。

加藤さんの言葉の様に、例え困難だと思うことでも挑戦をしてみることで希望への扉が開き、いろんな刺激が脳を活性化して、年齢を重ねても生き生きできる原動力になるのではないかと感じています。

 

出会いの相互性で未来が開ける

少し堅苦しい話になりますが、心理学で有名なフロイトという人がいます。彼の発達論は、成長や発達を過去のどのような問題により、今現在の状況が成り立っているのかを捉える、という後ろ向きな観点だと言われます。それに対し、エリクソンのライフサイクル論は、人間が人とかかわりながら未来に向けてどのように前進していくか、という「前向き」な観点だと言われます。

また、※澤田瑞也は、著書「人間関係の生涯発達」の中で、『それぞれの「出会い」とそこでの危機や葛藤の体験と課題の達成が、社会に属する一人一人の成長を促進していき、それが社会そのものを健康に保つ原動力となる』と書いています。

「人間関係」と「生涯発達」は、人間を論じる時、また多くの問題を抱える現代社会を論じる時のキー・コンセプトとして重要な意義を持っていることから、シリーズで書かれた。この本の中では、生涯にわたる人間関係の発達を、今日の具体的な問題を交えながら解説している。(培風館)

※澤田瑞也(さわだみずや)東京大学教育学部卒。現神戸大学発達科学部名誉教授

年齢を重ねても、まだ発達段階途中

NAPでは、「全世代の人々の居場所づくり」をモットーに全スタッフが日々のプログラムに携わっています。その考え方のベースとして「エリクソンの発達段階論」を取り入れています。発達段階論について考える時、改めて、人は生涯にわたって成長していくのだと気づきます。

 

統合性」と「絶望

エリクソンは発達段階を8つに区切っています。65歳以上の成人は「成熟期」となります。この時期の課題は、「統合性」(人生の各時期における重要な決定によって生きられなかった人生の後悔を乗り越え、自分の人生を総まとめしながら、さらに残された人生に関心を向けていくこと)対「絶望」(自分の人生がそれなりの成果を上げながらも、取り返しのつかないことを悔やみ、絶望に陥ること)の獲得です。この葛藤を解決した時に得る心理・社会的な強さを「英知」の感覚としています。「英知」の感覚とは、死に直面した時に、積極的に自分の残された人生に関心を向けていくことです。

 

出会いと葛藤が人を成長させる

ここでの「英知」とは、老年者の知識のことではなく、淡々と自分が選択した残りの人生を生きていく態度そのものです。発達段階を進んでいく上では「発達の為の退行」もあります。生涯発達とは、さまざまな環境との「出会い」と、それによって生じる「葛藤」をしっかり体験することだと澤田瑞也は記しています。

そして、この時期に必要な「出会い」は、自分の人生の話に、必要な時に耳を傾けてくれる人で、それは、同じ世代の人でも、子どもや孫、その次の世代の人でもよいと思います。

 

まさにNAPに当てはまる!

NAP会員の皆様を考えた時、このライフサイクル論が裏付けられる気がします。新たな人との出会いで想像を超えた事象に出会い、その事象に挑戦することで、未来への希望が拓けることも少なくない。そんな経験を気づいていないだけで、私達は、現在も今後もその真っ只中にあるのではないでしょうか。

 

限界を決めつけない

「老い」は、あきらめた時、守り一辺倒になった時に現れるとよく言います。年齢ではありません。新たな出会いや事柄に、まずは垣根を取っ払ってみることが自分の未来をわくわくさせ楽しくすることに繋がるのかもしれませんね。

成人スタッフ 松本 真佐美

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