4/8  津和野歴史体験イベント報告

ねらい

小学生はどんなことにも好奇心いっぱいの世代です。これまでの遺跡見学や土器資料館見学などは、今後の学習意欲につながったと考えています。

今回は社会の教科書にも出てくる色々な歴史や神事を実際に見学することで学習を楽しんでもらおうと考えました。また経験に基づいた学びは説得力を持つことになると考えました。

 

目次

①元気ッズイベント参加の留学生からの紹介で。

 この4月で国際交流を開始し1年が経過しました。お蔭様で多数の山大留学生、在日の方よりご厚意とご協力を得て毎月途切れず外国の方とのコミュニケーションを続ける事ができています。元気ッズの子ども達は留学生とも自然に付き合ってくれるようになりました。友人、知人が増える中で私も気が付かなかった、知らなかったことを教えてもらう機会が増えました。そんな中、留学生の方々から紹介され、子ども達の未来への流れの原動力となるように願い企画したものが『津和野の流鏑馬神事』でした。今は住んでいる環境が小学生にとって日常見聞きする物なので日本の良さや文化に気が付きにくいけれどいつか『行ったよ。』『知っているよ。』と話せる人になって欲しいと思います。

 

②ペルーのマチュピチュのような景色にうっとり

 津和野は私にとってお気に入りの場所の1つです。精神的な低迷期は必ず訪れるパワースポットです。見所は沢山あり厳選するのに悩みました。

 まずは津和野の『沙羅の木』で購入したお弁当を持ってリフトに乗り津和野の城跡を目指します。子ども達は一人乗りのリフトに乗り、始めは高さに驚いてはいましたが無事到着しました。2年生のこうが君、始めは怖そうでしたが次第に笑顔に。ゆうしんくんは『楽しい!!』と言ってくれました。『もう一回!』の声が多かったので『帰りに乗るよー。』『…帰り?』そう、行きより怖いと感じるのは帰りです。後のお楽しみにとっておき、城跡を目指します。午前中は肌寒さを感じたものの、城跡を目指した山道を進むにつれ身体が温まりました。ベトナムからの留学生、アインさんとヴァンさんは普段運動する機会がなさそう…。遅れながらも頑張ってついて来ました。小学生は手に杖を持って山道を進みます。『杖は剣ではありません。』のお約束通り、振り回したりせず自分を支えながら、頼りながら突いて歩きました。板で作られた足場を『吊り橋みたい!!』と始めは怖がっていたるい君。お兄ちゃんと一緒に進みました。滑ることもありましたが怪我なく進みます。同じチームでも『待ってー』と言う位脚力に差が出ましたが皆は頑張りました。ついた頂上はいい景色。桜はほぼ散っていましたが新緑の美しい眺めが広がっています。眼下には城跡の石垣と茂った草が広がりマチュピチュの様。ペルーの世界遺産に行かなくても歴史を感じ美しい景色も堪能できました。早速お弁当を広げ食べます。タラの芽の天ぷらに塩漬け、稲荷ずし等津和野にちなんだおかずも食べ“郷土料理”も意識しながら食べる事ができました。

 

 

 

③厳選した津和野ポイントを巡る。

 リフトの下りはかなりの高さを感じます。リュックは前側にかけ、帽子や靴が落ちないように配慮しながら降りました。高学年のそうちゃん、とわくん、ゆきひろくんはスキーでリフトは経験済みなので余裕でした。しっかり手すりに捕まって下山したら津和野の町へ移動します。まさとくん、ゆうまくんも降りて安心した様子でした。赤、黄、オレンジの3チームに分かれ、竹風軒で源氏巻『手焼き体験』、日本遺産センターで流鏑馬の詳しい説明を聞く『郷土史体験』、沙羅の木で『お土産購入』それぞれ回りました。

 私が引率した赤チームは『源氏巻手焼き体験』からスタートしました。火傷に気をつけながら生地を広げます。あんこをのせて丸めていきます。焼き立てはパリパリの皮に温かいあんこが絶妙!!お茶をいただき幸せいっぱいの皆。出来立てを食べる事で特別感を得ました。竹風軒にて源氏巻購入も多数。『頼まれたー。』『もっと食べたいから。』理由は色々ありますがお財布を大事そうに抱え選んでいました。

 『郷土史体験』へ津和野の日本遺産センターに向かい歴史を知ります。鷺舞についても興味深く聞き入っていました。流鏑馬の映像と絵巻物を見ながら文化に触れます。『早く見たい!』14時開始の流鏑馬見学まで待ちきれません。

 流鏑馬の時間までお弁当を用意して下さった沙羅の木でお土産購入をしました。家族の喜ぶ顔を想像しながら萩焼きのコップを選んだあやとくん。3チーム揃ってから流鏑馬へGO!

 

④馬に乗って弓を引く難しさの体感の準備から。

 前日のプール活動では流鏑馬にちなみ、流水の流れに乗りながらボールを的に当てる活動をしました。やると分かるのですが、見た目ほど簡単ではありません。まず浮島の上でバランスを取り目標に向かって投げます。流れがある為、投げる時に腕を振りかぶり狙いを定める時もバランスが崩れます。『動きながらだから難しい』『当たらない』『思うようにならない』という声が聞こえてきました。その経験から翌日の流鏑馬は歴史だけではなく技術面等の角度からも観覧でき、『すごい!』『おぉー。』という感動に繋がりました。実際に馬には乗れませんでしたが、教室での活動が動く馬上で体勢を整え集中する難しさを考察できるきっかけとなりました。

 

⑤タイトなスケジュールでも遊びを見つける子ども達

 道の駅でアスレチックを見た時子ども達より『少しだけ自由時間を!』のお願いに『20分だけ』の条件の中、鬼ごっこが始まりました。ルールも自分達で決めます。鬼はビブスを脱ぎ、目印にしていました。『鬼返し無し!』『ビブスちゃんと脱いで!』『10秒どうなった?』一見言葉は容赦ないのですが低学年へはちゃんと手加減し、鬼を交代してあげるお兄ちゃんも。異年齢の中で子ども同士がルールを築き完成させる姿は毎回柔軟性があって見ている方は飽きません。まさはるくんをはじめ、遊び心を大事にしていると子ども達は疲れを忘れ動きます。これが体力アップに必ず繋がります。体力が無いと様々な取り組みに集中できません。元気ッズは筋肉・体力とも、充分培っています。

 初参加のしょうじくん。学校での長距離走は常にトップクラスなので山道もへっちゃらのハズ…。少し車に酔って本調子ではなかったけれど一緒にきてくれて有難う!あやとくんのお友達、りょうくんも『楽しかった!』と言ってくれ嬉しかったです。

 帰りのバスの中ではクイズ大会。車中ではふうまくんのオリジナルクイズに笑いが絶えずナップへ帰りました。

 

⑥今後の子ども達の成長は

 留学生と一緒に行動する事で英語を耳にし、お互いに理解が難しい場面があっても言葉は必要な道具だと気が付いて欲しい。小学生で国際交流に自信を持っている子どもは少ないです。学校で学んでいるから、塾に行っているから学んでいるのではなく、自ら学ぶ目的のきっかけになって欲しいと思っています。留学生と行動を共にすることで距離感を縮めてきました。

 リフトに1人で乗る体験では高さに慣れ、景色を楽しみました。5月の高所で行うフォレストアドベンチャーを楽しむ前段階です。

 私の理想ではありますが『泳力』と『高さ』に対する耐性があれば広島で行われている高飛び込み競技に挑戦することが可能になってきます。すぐに、は無理ですが近県で体験できる可能性があれば是非元気ッズの皆に挑戦して欲しいと思っています。

 

 

⑦これからの取り組みに向けて

 私が子ども達の『したい』を幅広く受け入れることは、自主性の尊重を大事にしているからです。その子どもの意見を尊重すればするほど私に無理は言ってきません。全部鵜呑みも出来ないのですが『やりたいことの意思表示』『安全に体験ができる』カリキュラムはいつも大事にしています。今回は保護者様の参加もあり皆で楽しい時間が過ごせました。暖かくなってきたので今からの季節は元気ッズの本領発揮シーズン突入です。5,6月はアスレチック重視の活動と水泳大会への出場が控えています。7月は海のレジャー企画だけではなく希望者にはキッズトライアスロン参加を企画しています。同時進行で2020年よりオリンピックの種目になったサーフィンを体験できる講座も5月26日からスタートします。近県ではここだけでしか楽しめない時間と体験を一緒にしてみませんか?多数のご参加をお待ちしております。

元気ッズ責任者 中村めぐみ

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