自ら学ぶ体験は遊びの中で生まれる

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子どもの自ら学ぶ姿をとらえる

自然の中で過ごすことで学べることがたくさんあると知っていますか?
それは、本で教わるよりも授業で教わるよりも大人に教えてもらうよりも、遥かに鮮明に学ぶことができることを。
なぜなら、子どもたちは自然と向き合うだけのゆったりした時間の中で、体験的に多くのことを学んでいるのですからです。
教わることよりも学ぶことを体験しているのです。
元気ッズ(小学生)のイベント活動は、子どもたちが学ぶ力を発揮する場でもあります。

 

川のメダカを採りたい

初めて参加した、りお君がメダカの群れを見て、捕ってみたいと思いました。
手ですくってもすぐに逃げてしまいます。ゆっくり手を動かしてみても逃げてしまいます。
「捕りたいなぁ」と言ってしばらくメダカを見ながら考えてました。
りおくんは、アクアシューズを脱いでメダカを捕ろうとしました。
でも捕れません。
それを見た元気ッズ5年目のたかあきくんが「やっぱり網でないと。網を川の底に置いて静かに待って、網の上に魚が来た時に一気に引き上げるのがいいよ。」と言いました。
次は網を持ってりお君の魚捕りを応援したいと思いました。

 

夜の散歩

元気ッズはキャンプに行くと夜の散歩があります。
昼間のトレッキングも良かったのですけど、夜のお散歩も面白い。
昼間と違って真っ暗で怖いからみんながくっついて進んでいきます。
小さい声で「蛍かいる」「どこ?」「静かに!気づかれたら光らない」ぼそぼそ話は続きます。
「懐中電灯つけないで」「明るかったら光るの見えん」「もう、消して!」蛍は騒ぎを聞きつけ姿を隠したので、星を見ることにしました。
懐中電灯を消してみんなで空を眺めます。
目が慣れてくると見ていた空に星が増えていく。
そう初めから星はあるけれど光のある所では見えないのです。
そして夜空をずっと見上げることもないのです。
光のない真っ暗なところで空を見上げる。
本で見たことがあるし、星の数も習ったことがあるだろうけど、夜空いっぱいの星・星・星こんなに星が空にあることを私は知りませんでした。

 

川の石投げ

2日目にカモたちがお散歩しているのを見かけた子どもたちが追いかけて、川までいきました。
川での飛び石投げはお手のもの。
上級生になると長年の鍛錬で飛び石に向いた石を探し上手に投げて「3回」「4回」…最高「7回」の飛び石を成功させます。
そしてちょっと高い川土手に行って石を拾っては投げる。
小さな石を投げてポトン。
大きな石を投げてドポン。
もっと大きな石は持ち上がらないので転がしてドッボーン。
そこでみんなで笑う。
落ちていた小枝を投げてみる。
何本もなげる。
小枝がプカプカ浮いている。
飽きずに投げてみて、投げてみて、いろいろ投げてみる。
私は何が面白いのか分かりませんが、子どもが夢中でしていることに意味があるような気がするのです。
まるで、実験しているかのように。
 

 

自然で「~したい!」を発揮させ、「できる!」を体験する現場にしたい

群れて遊んでいる子どもたちは、あれやりたいこれやりたいと興味を持ってやりたがります。
それが自然の中に解き放つと飽きることなく遊び続けるのです。
遊びは変化し、遊びは発展し進化する。
その原動力は「~したい」という自主性、そして仲間との楽しい共感があるからです。
その自主性と楽しい共感が『自然』という潤滑油で、よりよく働き(遊び)始めます。
子どもたちはそんな活動の中で、さらに自主性が育まれていくように感じます。

 

僕がすることはある?

初めて参加した1年生のまさはる君。
夕食のドライカレーの具材を切る準備をしていたら、「僕がすることある?」と言ってきました。
お兄ちゃんたちは、慣れた手つきで火おこしや薪をナタで割ったりしています。他にも拾ってきた木の小枝は足で枝を抑えてパキッと使いやすいように折っていきます。
お兄ちゃんたちとするにはまだ早いのかなと思ったらまさはる君は「包丁で切れるよ」と言いました。
「それはすごい。ナスをお願いしよう。」短冊状に切ってあった2本分のナスをすべて切ってくれました。
自分の役立ちを実践したまさはる君でした。

 

自分たちでご飯をつくる

ドライカレーに入れる材料は、子どもたちが選びました。
自分たちで買い物をして、自分たちで調理する。
この流れはどの家庭でも毎日のようにしていること。
でも、慌ただしい毎日、子どもができるように時間をかけてあげるといいのだけど…と思われるかもしれません。
この経験を子どもがするには、毎日の生活の中にあって以外に少ないかもしれません。
お買い物もお料理もお母さんの仕事と思っている子どもも、お母さんがいないので自分たちがするしかありません。
子ども同士でやれば、自分の役立ちが明確になり楽しくなります。
お手伝いではなく、自分で「できる!」ことは楽しいのです。

 

蔵本 信江

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